国内の経済活動再開と感染の状況

 緊急事態宣言が終了し、各都道府県は経済活動を再開した。居酒屋、カラオケなど全ての経済活動を同時にスタートした大阪や神奈川のような自治体もあれば東京のように少しずつステップを上げるようにした自治体もあったが、結果的に失敗したのは東京と札幌だった。東京ではホストクラブがもぐりで営業を再開してクラスターを起こし、札幌ではカラオケボックスでない喫茶店のカラオケでクラスターを起こした。大阪や神奈川ではすべての業種に対してとるべき対策を事前に示したため対策もしないもぐりの営業が発生しなかったのかもしれない。

 東京都はご丁寧に意味不明の「東京アラート」を出し、マスコミもまたそれを全国放送したが、ただ出しただけで次のステップに進んだようだ。第2波を恐れる知事たちはとにかく、他で旨くやっているところをまねしながらやり方を模索していくしかない。
しかし、いまのところ東京都や札幌市のクラスターも広がりが大きくなく、全体としては順調な滑り出しと考える。なぜならほとんど全ての都道府県で入院者数が減少しているからだ。新規の感染者数より退院数+死亡数が多ければ入院者数は減少する。6月末以降の2週間はそういう状態が続いているので「順調」という事が言えるわけだ。

1)北海道
北海道は散発的な感染者発生が続いているが、全体傾向としては終息している。(グラフは5日ごとの移動平均)
北海道の感染状況.png
なにより入院患者の数は確実に減っていて、当初の第2種感染症指定病床数92まであと少しの120人まで減少した。あと1週間程度で入院患者は全て感染症指定病床に収まるようになるかもしれない。
北海道の入院数の推移.png

2)東京都
 この2週間で1日の新規感染者が20人を超える日が何日かあったが、これらがもっと大きなクラスターにならなければ問題はない。
この先50人、100人を超えるクラスターが出た時こそアラートを出して、クラスターを出した業種をいったん自粛要請するような対応が必要だろう。20人程度で「みなさん注意してください」と騒いでも市民も業界も相手にしない。大きなクラスターを出したら業界全体が自粛要請を受けてダメージを受ける、だから業界団体自身も対策をしない営業を許さない、という流れにしていく必要がある。
 そもそも東京都は感染経路不明者が多く、クラスターに限らずPCR検査を拡げていけばもっと多くの陽性者が見つかると考えられる。
東京都の感染状況.png

入院患者は確実に減少しているが、当初の第2種感染症指定病床数114まではまだ100以上の開きがあり、それだけの一般病院が院内感染のリスクを背負っている状態だ。
東京都の入院数の推移.png

3)神奈川県
 5月半ばに発生した複数の院内感染の余波がなかなか消えなかったが、ようやく収まってきたらしい。
神奈川県も東京と同様感染経路不明者が多いので、PCR検査をもっと広げて隔離すべき陽性者を検出していかなければならない。
神奈川県の感染状況.png
神奈川県は11日時点で入院患者数が73と第2種感染症指定病床数72にあと一人と近づいた。
神奈川県の入院数の推移.png
4)埼玉県
 埼玉県は新規感染者がゼロの日が続き「終息」したが、ここ数日ぽろぽろ出始めている。これは経済活動再開によると思われるが、1人、2人で騒ぐことはない。グラフは5日間の移動平均なので青い線はほとんどゼロのままであり、そういう見方で十分だ。
埼玉県の感染状況.png
埼玉県は入院患者数が第2種感染症指定病床数66を大きく割り込んだので、医療体制は万全といえる。マスクや防護服の備蓄はどうか知らないが。
埼玉県の入院数の推移.png

5)千葉県
 千葉県もいったん終息して新規感染者ゼロが続いていたが、ここ数日少し出てきた。しかし今のところ問題ないレベル。
千葉県の感染状況.png
埼玉県同様、千葉県も入院者数が第2種感染症指定病床数55を大きく割り込んでおり、病床に関しては医療体制は万全だ。
千葉県の入院数の推移.png

6)大阪府
 大阪府は緊急事態宣言終了前から経済活動を再開しているが、新規感染者は出ておらず、非常に優秀な状況が続いている。大阪府が事前に用意していた業種別の感染防止ガイドが優れていたのだろう。
大阪府の感染状況.png
入院患者数も第2種感染症指定病床数74を大きく下回っており、医療体制は(陰圧室病床数の面では)万全と考えられる。
大阪府の入院数の推移.png

7)石川県
 石川県は政府の特別警戒何とかには入っていなかったが、筆者が留意している地域である。感染は完全に終息しているといっていい。
石川県の感染状況.png
 石川県に関しては「入院数」を公表していないので、感染者数から退院数、死亡数を引いた「実感染者数」で入院数を推測するしかない。石川県ではなかなか退院しないためか、その実感染者数はなかなか減らず11日時点で33ある。首都圏のように無症状感染者を自宅隔離または宿泊隔離していないとすると、第2種感染症指定病床数が18しかないので、まだ医療体制は「戦時体制」のままと考えられる。
石川県の実感染者数推移.png

8)富山県
 富山県も感染は完全に終息している。
富山県の感染状況.png
 石川県と共に心配していた入院数だが、こちらは実感染者数が11日時点で3と、第2種感染症指定病床数20を大きく下回っており、医療体制は正常化している。
富山県の実感染者数推移.png

9)福岡県
 福岡県は北九州市が熱心にPCR検査を始めたためにクラスターが発生したかのように報じられたが、大半が無症状感染者で大騒ぎするようなことはない。
福岡県の感染状況.png
 福岡県も「入院数」を公表していないので「実感染者数」でしか示せないので下図を見るとあたかも第2種感染症指定病床数が不足しているかのように見えるが、ここ2週間の新規感染者の大半の無症状感染者は宿泊施設への隔離で十分対応でき、医療体制に影響を与えるものではないと考える。
福岡県の実感染者数推移.png


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