日米の雇用・投資の違いによるイノベーションの違い

日本でベンチャーキャピタルによるイノベーション分業が機能しないのは、日本の「投資」が<安全第一>志向であるため、リスクマネーが十分には集まらないからだという。

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米国社会では、一流大学卒の中で最も優秀な人材は、大企業や プロフェッショナルファームを目指すのと同じように、ベンチャーを志向する。
実際yahooやApple、Google、Amazonなど多くのIT系ベンチャーが成功したシリコンバレーでは、成功者が次のベンチャーに投資する資金循環が続いていて、起業と投資の理想的な関係が成立している。 起業に成功したものはその困難さをよく知っているので、リスクを知りながら「人」や「アイディア」に投資しているのだ。そこにはウォールストリートの金融街とは違う資金が集まる。
一方、日本では、最優秀な人材のほとんどはベンチャーを敬遠し、安定したキャリアとそこそこに良い給料を求めて手堅く大企業に入ってしまう。

まるで人材面における「イノベーションのジレンマ」のような就業の実態がある。

では、なぜニンテンドーファミコンやトヨタのプリウス、東レの炭素繊維素材が生まれたのか?

日本は投資家だけでなく、企業と従業員の関係も長期的コミットメントである。長期的に雇用が保証されていることをベースに、日本の研究開発の担当者は長い期間にわたってコツコツと研究開発を継続していくことができる。

米国の経済ジャーナリストが東レのイノベーションの成功を分析し、フォーブス誌に寄稿した論文のタイトルが「The Joys of Having Patient Stockholders(忍耐強い投資家の恩恵)」と銘打たれている。
株主の投資スタイルが日米で大きく異なることを象徴的に表している。


では日本は今後もこれでよいのか?

日本にはまだまだ有望なベンチャー領域がある。ロボットや再生医療などだ。
既にCyberdineなど成功しかかっている企業もある。
さらにブレークスルーした人工知能を使ったアプリケーションや高出力レーザーを使った防衛システムもやらなければならない。人工知能の発展はいずれ国家の安全保障上の問題になる。
これらの世界はスピード勝負だ。
EV、燃料電池車などは開発には成功したが、まだイノベーションとは言えない。それらが市場を変えたわけでもない。世界で全く売れなくても資金余力のあるトヨタなら、日本の中のガラパゴス進化で終わってもまあいいか、というだけの話だ。

3年赤字ならやめてしまうようなその辺の大企業のいい加減な評価制度には全く期待できない。それが分かった有能な社員はこれからどんどんエスケープして自らのアイディアを事業化しようとするだろう。

有望なベンチャーのアイディア、起業家を見つけ、ベンチャーキャピタルを紹介する。
年間百件やって毎年平均2千万投資して年間200億ぐらいの投資になるだろう。
百件の内スタートアップに成功するのは5件かもしれない。 リスクは高いかもしれない。
しかし成功した事業が5年後に上場して資本が20倍になれば投資の元は取れる。
百件の内1件が100倍、2件が20倍、2件が10倍になれば儲けが出ている。
そういう証券を作ってマイナスになった時には国が負担してもいい。
その他事務所費負担、税金優遇、経営専門家による支援・援助の仕組みを
国が用意して負担してやれば、立派な次世代の産業振興になる。

産総研などがやってカーボンナノチューブだとか省エネ技術なんだどかだけが次世代の事業ではない。
もっと直近で有望なものが色々ありえる。それを取りこぼしてはいけない。
有望な人間がこりゃ日本じゃ無理だ、とシリコンバレーに行ってしまっては、日本の次世代の産業はなくなる。
危機感を持たねばならない。

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