中小企業が悪の根源というより、経済の構造そのものの問題では?

中小企業が立て続けに大きな事件を三つ起こした。

1)横浜都筑区のマンションで発覚したくい打ち不正事件
これについては前のブログで、くい打ち業者そのものより、
デベロッパーのプロジェクト管理能力(納期か品質か問題)を問うた。
デベロッパーがやれと言えば元請の建設会社は嫌とは言えず、
下請けの小会社にデータ偽造の仕事を押し付けた。
こういう品質に関わる偽造はくい打ちだけではないし、業者もこの1社だけでない。
おそらく関わったことのないモラルの高い潔癖な業者はいないだろう。

2)名古屋の廃棄物処理業者の廃棄食品の横流し事件
カレーの壱番屋の廃棄ビーフかつがいつの間にか廉価で市場で流通していた。
廃棄業者もそれを購入した食品卸もそれを購入したスーパーも全て中小企業だ。
これも品質(食の安全)よりコスト(利益)が優先されたモラルの問題だ。
この事件も氷山の一角だと予想する。
コンビニで廃棄された食品など、あとからあとから市場に流通していたと報告されている。
食品業界は肉の卸、冷凍食品会社、コンビニ、スーパー、いろいろな会社のダークな話を聞く。
中国人が段ボールの入った餃子を売っているという話を、日本人は本当に笑えるのか?

3)スキーバス転落により大学生14人が死亡した事故
ろくに大型バスの運転経験のない運転手にやらせた結果、2人交代で運行していたにもかかわらず、なんでもない緩い下り坂でガードレールを突破して崖の下に転落した。
安いツアー料金でスキーに出かけようとしていた若い大学生ばかりがなくなった。
このバス会社の問題は健康管理を十分にしていなかったといった些末な問題ではない。十分な字能研修をする設備も資金もないような業者が安く人を雇って適当な免許を取らせて体裁だけ整えても期待した結果は得られないということだ。
従来「免許制」だったのを『規制緩和』して届け出制にしたところ、ろくでもない業者が増えてコスト競争が高まり、こういう事故につながった。
前の年には確か中国人運転手が高速道路で運転を誤って人がなくなっている。
これも品質(生命の安全)よりコスト(利益)を優先した結果だ。

性善説を標榜して『規制緩和』した結果、品質、安心、安全という肝心なものが失われている。
それが今の資本主義経済での≪競争≫の本質だ。
言い換えれば、こういう競争環境での人間の本質だ。


だから、こういうバカなこと『規制緩和』など止めるべきだ。
その『規制緩和』で生まれる≪雇用≫など、ろくなものではない。
若い人がその仕事で自立し結婚して人口再生産できるような≪雇用≫などではない。

全部やり直さなければならない。
小さい企業だから大手企業に対抗した「品質」を売り(優位)にできない。
優位なものがないから価格競争に走る。
それで建物はでたらめ、食品はでたらめ、交通はでたらめ。
こういうやり方は全て止めなければいけない。

かつての日本はバカみたいに仕事に誠実だった。
少なくとも職人というものはそういうものだった。
恐らく労働者がそれだけの対価を受け取っていると感じている間は中小企業もよかったのだろう。
だか、もはや今日の経済環境では人間のモラルに期待できない
大企業だから大丈夫とも言えない。
横浜都筑区のマンションの事件は三井不動産レジデンシャルという大企業が引き起こしたモラルハザードだ。
あるいは昔は許されていたが、コンプライアンスが厳しくなった今だからダメと言われるようになったのか?


こういう構造を刷新しなければいけない。

資本金が小さく人を休ませて教育・研修することができない小企業。
利益の蓄積・内部留保さえ理解しない「経営」を知らない経営者。
労働者を生活者と見ずにコストとしか見れない、売上か利益ばかり気を摂られてブラックの意味を知らない経営者。
こういう連中を野放しにしているのが間違っているように思う。


資本主義を変えるとすると、≪人口再生産性≫が日本の最大課題であるが、
基本的なモラルが正しくあるようにすることを忘れてはいけない。


資本主義の本質に立ち返って、経済を再構成する必要がある。
水野和夫によれば、資本主義に代わるものが求められている

次のような検討ポイントがあるのではないか?

・各国のリフレ政策によって実体経済と遊離した金が余った市場が、≪虚偽≫に基づいて投資バブルを生成しバブル崩壊を繰り返す一種の振動モードに陥っている。これをもって資本主義の終焉の姿とする指摘は正しいのではないか? 結果として資産家は逃げ切り、金融機関が痛めつけられ、国が税金を投入してそれを救う、一般国民は何の利益を得ることなく最後に税金を払わせらて細っていく。

・バブルの生成そのものはゲームの理論で説明できる。人間が池で餌をもらうカモと同じ生き物である以上、これは避けられないのか?また、ゲームの理論から別な経済は導けないのか?

・膨張と収縮を繰り返す≪信用≫とはいかなるものか?これを一定にする手段/考え方はないのか?信用のベースとなってきた様々な虚偽への妄信(米国:家を買えるはずのない人間にローンを組む、中国:国有銀行がシャドーバンキングをバランスシートに載せない、日本:土地の価格は上がり続ける…等)を許さない手段はないのか?

・そもそも実体経済とかかわりのない通貨を刷って溢れさせるリフレ政策そのものが虚偽ではないのか?≪通貨≫とはどうあるべきなのか?

・例えば≪金利≫をすべてマイナスにしたら経済はどうなるか?それでも虚偽に基づく投資バブルは生成されるのか?

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